“Relationships – A Interactive Journal of the Artist in Residence / アーティスト・イン・レジデンスの記録と記憶 – “
Solo Exhibit in SHIOJIRI city, NAGANO, JAPAN
GALLERY:
(not gallery)
Self-produced Exhibit in a local vacant house
MEDIA:
Plant Paint (Grape wastes from a local wine estate) and Watercolour, Collage of URUSHI (Japanese lacquered) waste paper, Risograph prints, Plants Dye, Poem, Video log and more…
DATE:
2023 Oct.
(Artworks in 2020- 2023)
Relationships -アーティスト・イン・レジデンスの記録と記憶-
2020年、2021年とアーティスト・イン・レジデンスを通して長野県塩尻市へ滞在しました。
主に木曽平沢と北小野地区にて、住民をはじめとした様々な人々と出会い、話し、感じた、内面の記録と一連の実験的創作群の展示を行いました。
暮らすように滞在し、なるべく気張らずに話して、地域の日常を垣間見る。
滞在中の過ごし方はというと、土地の歴史や伝統工芸についてなど少し堅い話からはじまり、
道端で行き合うようになれば日常の他愛ない話をするようになり、
いつの間にかポロリと溢れる希望や憤りのような気持ちも表してくれました。
ちょっと寄っていきなさいよ と食事をご馳走になったり、
作り手さんの工房では使わない材料や廃材を分けてもらったり、
インスピレーションの源だけでなく、元気の源もたくさんもらいました。
自分が暮らしていた環境とは全くちがう時間軸があり、人間関係があり、取り囲む自然はダイレクトに日常へ介入してくる。自分にとっては非日常の時間でしたが、人との距離感が近づくにつれて、いつの間にかその境界感覚もあいまいになっていきました。
時間の許す限り、《気になったらやってみる》を繰り返しました。
きわめて実験的なものも多く、時に期待した結果が得られなかっ たものもありましたが、その総和がすべてです。
関わり合いの中でこの土地から受け取ったものは数多くありまし た。
複数の関わり合いが積み重なり、結果として今現在わたしは長野県に居ます。住人として。
わたしにとってこのアーティスト・イン・レジデンスという時間は、間違いなく人生のターニングポイントとなりました。
プロジェクトは 2021年で一時停止となり発表の場を失ってしまいましたが この経験をどうしても伝えたいと思い、展示の場を設けました。試行錯誤と感情の機微の記録を地元の人にぜひ見届けてもらいたく、
地域に溶け込むような展示空間を探し、場所をアレンジするところから自分で行いました。
結果、はじまりの場所である木曽平沢の町中にある空き家をつかい、展示するに至りました。
This is a self-produced solo exhibition in a Japanese traditional – vacant- house. It was a part of Artist in Residence Programme in SHIOJIRI city, NAGANO, sponsored by All Nippon Airways (ANA) in 2021. However it was accidentally stopped halfway, so I decided to plan this exhibit to conclude my project and show my big thanks to local people for their hospitality and support.
“Relationships” was the key to my project through out the local stay. As it was in the right in the middle of the pandemic, just talking with local people every day was so inspiring for me.
How can I work on my artwork in more ethical way? This is a big issue for me, will be in my entire lifework. This project, I choose Urushi paper – which usually goes waste after using as a filter, as art materials.
= To be updated =
Media:
Collage of URUSHI (Japanese lacquered) disposed paper and Watercolour / 漆の濾紙によるコラージュ、水彩絵具
2020 年に引きつづき、2021 年にも自然に寄り添った創作 方法をもとめて《副産物としてのアート》に取組みました。
漆器がつくられる過程に「漆を濾す」という工程があり、 通常 その濾し紙は捨てられます。漆のたっぷり残った濾紙の色や手仕事が感じられる皺など、素材として魅力を感じて譲っていただきました。その紙の美しさが生きる形を試行錯誤し、貼り絵にたどり着きました。
Media: Watercolour / 水彩絵具
滞在期間中、その日その日で人と話したことや目にした景色、人々のふるまい、感じる寒い暑い、気持ちが喜んだり沈んだり…
日々の感覚や気持ちの浮き沈みなど、曖昧だけれど確実にある内面の変化を観察しながら、水彩ドローイングと詩として記録しました。
Media: Risograph Prints / リソグラフ印刷
Drawingの中から5点のみ、A3サイズのリソグラフにして展示しました。
その他にも収穫を終えたブドウ畑の葉、紅葉した落ち葉、 藍の生葉染め液など 滞在中に出会えた《色の源》がありました。それらを形に残す実験を繰り返したり、住民参加型の紙づくりワークショップなどを行いました。
2020年に実施されたアーティスト・イン・レジデンスは展示の機会をもって帰結しましたが、2021年2度目の参加では展示の機会を失ってしまったので、今回のRelationshipsをもって自分の中で終止符を打つことができました。